車のタイヤが外れる「タイヤ脱落」。
大型車のタイヤとなると一般車とは違い単なる事故ではなく大事故にもつながりかねません。
実はそんな大型車の車輪脱落事故(タイヤ脱落事故)は年間で11月~3月の間に激増します。
今の時期、企業としても是非注意するようにしてください。
11月~3月に車輪脱落事故発生は激増
※画像出展元:国土交通省「車輪脱落事故発生状況と傾向分析について」
国土交通省が発表している「車輪脱落事故発生状況と傾向分析について」の令和6年9月発表版によると、
令和5年度(4月~3月)までの間の12か月で発生した件数は142件でそのうち102件が11月~3月に発生しています。
年間の70%以上がこの期間に集中しているのです。
冬タイヤへの「履き替え作業」が原因か!?
この「車輪脱落事故発生状況」の原因として考えられるのが冬タイヤへの履き替え作業です。
履き替える時期は多少のずれはあるもののほぼほぼ同時期に集中するため忙しさのあまり、どうしても作業ミスや手抜き作業となりやすい状況となりえます。
本来はネジ部やハブ面、ホイールの接合面を清掃し、給油してネジ本来のスムースな回転とハブ面の密着度を高めてからホイールを取り付けなければならないところが、この作業を省略してしまうと、走行中の振動や衝撃によって密着面が削られていき、やがて隙間が生じてネジが緩んでしまうことがあります。
また、本来であればタイヤ交換から100km程度走行したあたりで、再度規定トルクでしっかりとホイールナットが締まっているか確認の作業をするのだが、忙しさのあまりにこれを先送りもしくはスルーしている企業もあるようです。
適正管理・点検が一番のキモ
様々なコスト・原価・物価が上昇している中、できるだけコストをかけないことで企業として、利益を残し、それによりドライバーの皆さんへの適正な給与を払うことができるのは当然のことです。
とはいえ安全を担保に入れることがないようにすることを心がけつつこの時期の車輪脱落事故を防ぐための点検を定期的にするようにしましょう。