車の「保管場所標章」33年の歴史に幕

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車の車庫証明の手続きをすると「保管場所標章」と言われる車のシルエットが描かれたステッカーを渡されますよね?

このステッカー、今後廃止されることになります。

保管場所標章とは!?

新車や中古車を購入した時や車の名義・住所変更をするときは基本的に車の保管場所(車庫)を警察に届けなければなりません。

具体的に言うと、

・自家用車の登録自動車は保管場所証明書(通称:車庫証明書)の手続きを

・自家用の軽自動車は保管場所届け出手続き

をそれぞれ行わなければなりません。

それらの書類の申請が完了すると車の所有者に対し、車庫証明書などの書類とともに「保管場所標章」と呼ばれる丸型のステッカーが交付されます。

この標章には車のイラストともに、地域や地域の警察署長名などが表記され発行した警察署が分かるようになっています。

これらは「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」によって自動車に表示することが傷づけられています。

現在約877万枚交付

1991年の公布から2023年度中で約877万枚もの保管場所標章が交付されています。

これらの交付について元々警察庁は2023年12月21日に保管場所標章を廃止する方針を明らかにしました。

そして今回の2024年5月17日の参議院本会議において「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」の改正案が可決・成立したことによる措置で、法律の公布後1年以内に施行されることとなります。

なぜ廃止になるのか?

今回の廃止の背景にはどの様な事情があるのでしょうか?

保管場所標章が制度化したのは1991年(平成3年)のことです。

1991年当時は一般の道路を車庫代わりに利用する「青空駐車」が横行しており、駐車車両への衝突による死亡事故が相次ぐなど、この青空駐車が問題視されていました。

そこで警察は車庫法を改正し、車の所有者に保管場所の届出をさせた上、標章を貼り付けることを義務付けることできちんと保管場所がある車か否かを見た目で判断できるようにしたのです。

それに合わせ、標章を交付した警察署に照会することで保管場所の迅速な調査を可能にするという目的もありました。

結果、この対策が功を奏し車庫法違反に当たる青空駐車は年々減少しています。

警察庁が公表しているデータによると、1991年中の車庫法違反の検挙件数は59,632件でしたが、2022年中は943件(車庫とばしを除く)と33年で99%も減少しています。

保管場所標章の交付を廃止するに至ったもう一つの理由として、警察システムの進化により、クルマのナンバーからすぐに所有者や保管場所などを照会できるようになったことも後押ししています。

まとめ:制度がなくなるわけではない

今回の「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」の改正によりなくなるのは履くまで保管場所標章だけなので車庫証明等車の保管に関する手続きはこれからも存続します。

とはいえ、保管場所標章の交付に際して1枚500円の手数料がかかっていましたが、標章が廃止されればクルマの所有者の金銭的負担や警察職員の事務負担が減少することが考えられます。

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