2月27日、日本政府は車両総重量8トン以上の中型・大型トラックの高速道路での最高速度を現状の時速80キロから10キロ引き上げ時速90キロにする政令を閣議決定しました。
これは物流業界の人手不足が懸念される2024年問題に対応するためで、トラック運転手の残業規制が強化される4月1日に施行する。
有識者会議の提言をもとに決定
警察庁が設置した有識者会議の調査によると2018年~2022年に起きた大型トラックの高速道路での人身事故は1927件で2003年~2007年の4037件から半減している。
また、現在の大型トラックなどの車両は03年に装着が義務づけられた速度抑制装置(リミッター)の上限である時速90キロを前提に設計されている。
このため最高速度の規制を90キロ超に緩和しても、既存車の改良では対応できないことも明らかになった。
そのうえで、有識者会議は2023年12月
現行の速度抑制装置を存置した上で、法定速度を90キロに引き上げたとしても、交通の安全に大きな影響をもたらすとは考えられない
との提言をまとめ警察庁が速度引き上げの方針を示していました。
2024年問題解決の一助になるか!?
物流業界のトラックドライバー残業規制強化による影響が今回の制限速度が10キロ緩和されたことによりどの程度影響するかが注視されます。